© 2008-Now 日本保健医療福祉連携教育学会
Japan Association for Interprofessional Education

学会設立趣意書

 

 医学の進歩は医療関連の多種類の専門職を必要とし、高齢者の増加に対応して福祉関連の多種類の専門職を養成してきました。最近の数年、医師不足が国民の健康維持と増進とに、大きな課題となり、その地域間格差、および増加した高齢者の医療および福祉における多様な需要に対応することが一人の専門職では困難となりました。従って医療、福祉の各専門職は、疾病予防に携わる保健関連の専門職と健康増進の共通基盤を理解し、その上で各自の専門性を深め、他の専門職と連携して活動することが極めて大切となりました。

 

 その社会的要請に対応して、一部の大学等の高等教育機関では教育カリキュラムに連携教育すなわち専門職間教育(interprofessional education)の試行を開始しています。しかし、我が国の教育機関では単独の専門職別のカリキュラムが多く、連携教育を含むカリキュラムは未だ少ないのが現状です。臨床、臨地の現場において、複数の専門職が専門職間協働(interprofessional work)で活動することが非常に大切となりました。医療現場の病院内、病院間、病院・診療所間あるいは福祉現場では多種の福祉施設が地域毎に設置され、総合型地域スポーツクラブなどを含めた地域における保健・医療・福祉現場の社会的ネットワークの整備が必須となっています。

 

 日本において大学等の教育職と現場の専門職とによる実践や研究成果の蓄積とそれらの共有は十分とは言えず、教育の内容や方法の開発や改善と、連携教育の理論の説明と効果の評価は極めて重要です。そして、現場におけるそれらの連携そして協働の必要性は大学等の高等教育のカリキュラムに反映されることが大切です。そして国際的な連携教育の関係組織・学会との情報交換・交流も推進していく時期にきています。それぞれの成果を、同じ場で発表し、相互に討論し、多様な専門職協働の現状を俯瞰し、共有できる本学会の設立には大きな意義があると信じます。連携教育に興味を持ち、卒後現場における協働活動の成果を発表する学会設立の意義に賛同される皆様の参加、入会をお誘い申し上げます。

 

2008年6月吉日

学会設立発起人一同